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便秘CONSTIPATION

このような便秘は病院へ TO THE HOSPITAL

便秘にもいろいろな症状がありますが、次のような注意すべき便秘もあります。

  • 強い腹痛や吐き気を伴う
  • 発熱を伴う
  • 便に血が混ざる
  • 腹痛やお腹の張りを繰り返す
  • 急に体重が減った
  • 毎日気分が優れない
  • 1か月以上症状が続く

便秘の中には、今すぐに医療機関での治療が必要となる病気が原因となっていることや、詳しい検査が必要な病気の可能性もあります。きちんと対処をしないでおくと、便は大腸の中でいっそう硬くなり、症状が余計にひどくなるという悪循環になってしまいます。さらに、便秘の合併症ともいえる、便秘とは別の病気や症状につながる可能性もあります。上記にあてはまる方は、早めに医療機関を受診しましょう。

便秘とは

便秘は、本来出すべき十分な量の便を、スムーズに出せない状態のことをいいます。私たちは、食べ物や飲み物を口から取り込みます。それらは食道から胃、小腸、大腸・直腸へと進み、いずれ体外へ排出されるという流れになっています。大腸に進むころには、食べ物や飲み物だけではなく、胃腸から分泌される消化液(1日に2リットル程度)も含まれており、大量の水分が流れ込んでいることになります。この水分のほとんどは大腸を通過していくときに吸収されてしまいますが、食べ物の残りかすは適度な硬さの塊になっていきます。つまり、吸収される水分の量が便の硬さに影響を与え、吸収される水分の量がわずかに多くなるだけでも便は硬くなり、便秘になりやすくなるというメカニズムがあります。

また、便の硬さだけでなく、便の通り道となる腸管が狭まってしまうことでも便秘は起こり、便が出にくくなったり回数が少なくなったりします。便秘は、毎日の生活習慣やストレス、腸や肛門などの働きなどが原因となることもあります。また、特殊な消化器の病気の合併症が原因となることもあります。たかが便秘と思わず、注意が必要なケースもあることを知っておきましょう。

便秘の種類

便秘はその原因から、大きく「機能性便秘」と「器質性便秘」の2つに分類されます。

機能性便秘

機能性便秘は、生活習慣や加齢、ストレスなどにより、大腸や直腸・肛門の機能が低下することで起こります。機能性便秘には、3つの分類があります。

弛緩性便秘 腸は伸びたり縮んだり(ぜん動運動)しながら内容物を移動させますが、大腸を動かす筋肉が緩んでしまい、便をうまく運ぶことができなくなることで起こる便秘です。食事や運動など生活習慣の乱れによる便秘です。日本人の便秘の約2/3は弛緩性便秘ともいわれており、高齢者に多い便秘の一つでもあります。
痙攣性便秘 腸管の自律神経が上手く働かず、 連続したぜん動運動ができなくなる便秘です。便の通過に時間がかかり過ぎてしまうことが原因です。ストレスの影響が大きいと考えられています。
直腸性便秘 女性に多い便秘でもあり、温水洗浄便座の利用によって増えている便秘です。直腸には、便が進んできたことを感知するセンサーがあり、これが反応することで便意を催します。肛門は普段締まっていますが、便意を催すと肛門括約筋が緩んで排便します。しかし神経の感度が鈍っていると便意を催さず、排便しないため便秘になります。女性が習慣的に便意を我慢することや、肛門の奥まで温水洗浄便座の水を入ることで、神経の感度を鈍らせてしまうことが原因です。

器質性便秘

器質性便秘は、病気によって大腸の形態が変化し、便の通り道が狭くなることで起こる便秘です。大腸がんや外科手術の後に起こる癒着、炎症性の病気、直腸の一部が膣に入りこむ直腸瘤などが、器質性便秘の原因です。

便秘に関連する病気 ILLNESSES

便秘は、さまざまな病気の症状として現れることがあります。例えば、近年多くなっている痙攣性便秘の一つとして過敏性腸症候群があります。これは下痢と便秘をくり返したり、便秘が長く続いたりする病気で、ストレスが原因の一つとして考えられています。また、脳血管障害や甲状腺機能低下症などの病気でも、便秘をきたすことがあります。中でも便秘を来しやすい病気は、大腸がんです。大腸がんを疑う症状としては、まずは血便や便潜血であり、また消化管からの出血もあるため貧血症状もみられます。

便秘が症状として現れるのは、病気が進行し腸管の狭窄が出ている段階です。便秘を起こす病気はいくつかあり、病気によって治療法は変わってきますが、問診や血液検査だけでは大腸がんかどうかは分かりません 。便潜血検査や大腸内視鏡検査など、定期的に大腸がんに対する健診(検査)をおこない、病気を早期に発見し、早期治療を始めることが大切です。

便秘の改善方法 METHOD

まずは生活習慣を改善することを始めてみましょう。

  1. 食事

    1日3食をきちんと摂ること、特に朝食を摂ることが大切です。食材は食物繊維の多いものを使い、よく噛んで食べましょう。また、適度な水分補給も心がけましょう。

  2. 運動

    水泳やヨガ、ウォーキング、ラジオ体操、腹筋運動など、適度な運動を習慣にしましょう。お腹を「のの字」マッサージすることや、体に「ねじり」を入れる運動も、腸の動きを高める効果が期待できます。

  3. 温水洗浄便座

    直腸性便秘で述べたとおり、肛門の奥まで勢いよく水を入れることは、かえって便秘をひどくしているようなものです。弱い水勢で肛門の外側だけをやさしく洗うようにしましょう。

  4. 排便習慣

    便意を我慢することはよくありませんが、便意を催したらトイレに行けばいいわけではなく、自らの排便習慣を整えることが大切です。たとえば、食後30分くらいの決まった時間に「便意がなくても排便動作をしてみる」という方法もあります。

便秘の改善に市販薬を利用する方も多いですが、便秘を解消する仕組みはお薬によって違います。習慣性があるものもありますから、頼り切ったり使いすぎたりすることには注意が必要です。生活習慣の見直しや市販薬で改善しなかった場合は、医療機関を受診することも選択肢の一つです。原因や治療法を判断するために、必要に応じて大腸の状態を直接確認できる大腸内カメラの検査をおこなうこともあります。正確な診断によって適切な治療を受けましょう。

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